テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第58章 お嬢様とお兄ちゃん

「いいよ?お兄ちゃんなら…。ずっと我慢してくれてたんでしょう?」

綾芽はそう言うと、胸を押し当てる様に、更に強く抱き付く。

彼女のその行為は、黒崎の男をますます固くさせた。

(や…ヤバいよ、綾芽ちゃん。乳首が…)

「だ、駄目だよ!好きな人が居るのに…」

黒崎は下半身に熱を感じながらも、精一杯それを抑え込もうとする。

「そう…だよね…。ごめんなさい。変な事を言っちゃった」

(いや、寧ろ俺にとっては嬉しい事だけどっ。でもっ…。でも…)

恐らく、この機会を逃したら、多分、一生綾芽を抱くチャンスは訪れないだろう。

東京に戻ったら、黒崎は邸を出て、秘書見習いとして大学と仕事を掛け持ちしなければならない。

綾芽に会う機会は、殆ど無くなるだろう。

(どうしたらいいんだ、俺はっ!?)

黒崎は頭が禿げるのではないかと思うくらいに頭を悩ませた。

しかし、悩んでいる内に、スッと綾芽の身体が離れてしまう。

「寒くなってきたから、着替えるね」

そう言うと綾芽は浴室を出て行った。

(あああああ!!!何て勿体ない事をっ!どうして俺はいつもこうなんだ───!!)

黒崎は、今日、何度目かの後悔に苛まれたのだった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ