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お嬢様♡レッスン

第59章 そして2人きり

眠ったせいなのか、綾芽はやたらと元気だった。

しかし、彼女の事だ。

黒崎に心配を掛けない様にと空元気なのかも知れない。

「ねぇ、今日は一緒に寝てもいい?」

「ぶほっ!」

綾芽の一言に、黒崎は口にしたワインを吐き出した。

「もう…。汚いよぉ?」

そう言って笑いながら、綾芽はテーブルの上を拭く。

黒崎はナプキンで口を拭い、黙々と料理を食べる。

(本当にお兄ちゃんで初心だよね…)

そんな黒崎を好ましいと綾芽は思う。

そしてつい、からかいたくなってしまうのだ。

いつも攻められる一方の綾芽だが、黒崎に対しては攻めてみたくなるのだ。

これも、一つのレッスンなのかも知れない。


綾芽は次のステップへと登り始めていたのだった。

自分の意志で男を誘惑する段階へと。




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