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お嬢様♡レッスン

第59章 そして2人きり

「どうかな?不味い?」

フォークを口に運んだ綾芽の顔を黒崎は恐る恐る見る。

味見はした。

自分は不味くはないと思う。

しかし、白河に『味覚音痴』と言われた事がある黒崎は、自信が持てない。

「美味しいよ?」

にっこり笑って綾芽が答える。

そこでやっと胸を撫で下ろす事が出来た。

「良かった~…。俺、料理の腕に自信がないから…」

「そうだったの?言ってくれれば作ったのに…」

「そんな!お嬢様にそんな事はさせられません!」

「そんな事、気にする事ないのに。二人だけなんだし?出来る事を分担すればいいと思うけどな」

「駄目だよ。俺さ、東京に戻ったら執事辞めるだろ?だから、ここに居る間は、ちゃんと綾芽ちゃんの執事としてベストを尽くしたいんだ」

「そうなの?じゃあ、エッチする?」

「うっ…それは…」

「ふふっ。冗談よ!いいじゃない、皆が来るまでは兄と妹で。それとも新婚さんごっこでもする?」

「えっ!?」

「あははっ!お兄ちゃん、顔真っ赤っかぁ~」


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