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お嬢様♡レッスン

第60章 Lesson 13♥誘惑してみましょう

食後、昨日調査をした事について、互いに見た事柄について報告し、今後の方針を話し合った。

普通のキャンプやグランピング(※1)が楽しめる施設、ホテルマンではなく執事がもてなす長期滞在型のホテル、無人島ならではの冒険アトラクションが楽しめる施設等、意見を出し合う。

「どれも楽しそうよね。迷っちゃうなぁ…」

アイディアをメモしたノートを見ながら綾芽が唸る。

「そうだ!綾芽ちゃん、これ…」

黒崎がスケッチブックを綾芽に差し出した。

綾芽はそれを受け取ると、パラパラと捲ってみる。

「これ…。ひょっとして速水さんが?」

「そう。昨日、見て廻ってみて浮かんだアイディアと建物のイメージを描いたみたいだね」

スケッチブックには、昨日、綾芽が速水の部屋で見た、風景のスケッチが描かれていた。

そう言えば、絵の描き方を教えて貰う約束をしていたのに。

速水と一緒にピアノを弾いたり、ダンスを教えて貰いながら過ごした時間は、綾芽にとっても楽しい時間だった。

そう思うと胸が切なくなる。



【補足※1】グランピングとは
自然環境の中で、ホテル並みの快適さやサービスを受けられる贅沢なキャンプの事。

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