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お嬢様♡レッスン

第63章 Lesson 15♥優しく起こしてあげましょう

3人の執事達が帰ってしまった翌朝、綾芽は早起きをしてせっせと朝食を作っていた。

厚切りのベーコンを焼き、その油で目玉焼きを作り、マフィンに挟む。

トマトを丸ごとオーブンで焼き、ソーセージを焼いてベイクドビーンズを煮る。

(そろそろ、お兄ちゃんを起こさないと…)

時計をチラっと確認すると、7時半。

現在、大学に通っていない綾芽は、邸での朝食の時間は9時くらいである。

それからしてみると、大分早いと言えるだろう。

綾芽はエプロンを外すと、二階の黒崎の部屋へと足を運ぶ。

「お兄ちゃん?起きてる?」

”コンコン”とノックをしてみるが、返事はない。

まだ、夢の中なのだろうか。

しかし、折角作った朝食を温かい内に食べて貰おうと、綾芽は黒崎の部屋の扉を無断で開けた。

部屋の真ん中にある、大きなベッドの上で『大の字』になって眠っている黒崎の姿があった。

布団はベッドの脇にずり落ちている。

(ふふっ。お兄ちゃんって寝相が悪いんだ)

落ちた布団を拾い上げながら、綾芽は微笑んだ。


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