テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第8章 オフの執事達Ⅱ

「そうっすよ!」

「でも、次の朝迄、部屋隣だし、幾らでもチャンスはあるんじゃないか?」

「それもそうかぁ。リク夜這いだよ、夜這い!」

「はぁ…」

「しっかし、なんつー話してんだろな…」

「男が集まったら下ネタなんて普通じゃないの?」

「まぁねぇ…」

「なんか、侘しくなって来たんで、俺、もう寝るわ」

「それじゃあ、俺も寝ようかな!」

「とか言って、二人共お嬢様の事思い出してオナニーするんじゃないの!?」

(ギクッ!)

「まっさかぁ~!そんな訳ないじゃない、ねぇ?マコ!」

「そ、そうだよなぁ?リュウ」

「ふぅ~ん?怪しい…」

「巽ったら、いつからそんな人を疑う様な子に…」

「はいはい。ハンカチ出して嘘泣きしても、バレバレだから!」

「ぐっ!」

「はぁ~…いいよなぁ。俺もお嬢様の乳首舐めてぇ~!」

「巽クン、お下品ですよ?」

「五月蝿い!お嬢様のおまんこ舐めた、お前が言うんじゃねー!!」

「ちょっ!今日の巽、酒癖悪くない?」

「僕もそう思います…」

(胸しか触れなかった事が余程不満だったのか…)

「俺、とばっちりを受ける前にズラかるわ!お休み」

そう言って黒崎はそそくさと部屋を出て行く。

「僕も、朝から庭の手入れが…」

これ以上絡まれたら堪らないと柳瀬も退出。

「リクごめん!あとは任せた!!」

「うっす!」

速水も杜若に後を任せて部屋を出て行った。

「巽さん、水飲んだ方がいいっすよ?」

そう言って杜若は、ミネラルウォーターのボトルを差し出した。

「ああ、有難う」

「本当は酔ってないっすよね?」

「………」

「………」

暫しの間、沈黙が部屋を支配する。

「なぁ、リク?」

「なんすか?」

「お嬢様を抱いたとして…本気で好きになっちまったら、お前はどうする?」

「どうもしないっす」

「連れて逃げたりしないのか?」

「しないっすね。伯父貴みたいに逃げて暮らすのは嫌っすから」

「悪ィ。変な事訊いた」

「いえ」

「俺も、もう寝るわ。空き缶、捨てとく」

「うっす!」

「お休み!」

「うっす」

白河を見送ると部屋のドアを締め杜若は溜息を吐いた。

「『本気で好きになったら』か…」

柔らかいお嬢様の肌の感触を思い出して、杜若はもう一度、溜息を吐くのであった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ