お嬢様♡レッスン
第78章 オークション
次に綾芽の意識が戻った時───。
眩しい光の中に居た。
そして大勢の人間が自分を凝視している。
彼女はフカフカの椅子に、手足を拘束され座らせられていた。
「最後に、本日の目玉商品です!中々入手困難な上玉の日本人。何と記憶がございません!皆様のお好きな色に染める楽しみがございます。スタートは10万ドルから!」
演台の上のマイクに向かって、蝶ネクタイを締めた男が何やら話しているが、早口で綾芽には聞き取れなかった。
すると、綾芽を見ていた人々が手を掲げ、次々に声を上げる。
『11万ドル!』
『12万!!』
『15万!』
「15万が出ました!他にいらっしゃいませんか?」
『20万!』
『50万!』
一人の男がそう言うと、会場内にどよめきが起こる。
「50万が出ました!他には!?」
『100万!』
先程とは違う男が手を挙げると、更に大きなどよめきが起こった。
「100万!さぁ!他にいらっしゃいますか?」
『101万!』
『105万!!』
『106万!』
『108万!』
『110万!』
どんどん数値が上がっていく。
競っているのは二人の男達。