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お嬢様♡レッスン

第80章 小悪魔♥紳士

綾芽がウィリアムに買い取られてから数日後、出国の準備が出来たと言ってウィリアムが現れた。

彼はあの日、急な用が出来たと言って、本国に帰ってしまっていた。

数日振りに見るウィリアムの顔は、やはり美しくて綾芽の胸をドキドキとさせる。

「出国に当たって、パスポートを裏ルートで作らせたんだけど、こちらで勝手に名前を決めてしまったんだけど、構わなかったかな?」

ウィリアムはヘンリーの淹れた紅茶を楽しみながら、そう告げた。

「あ、はい…」

「それは良かった!それでね、君の名前なんだけど、これからは”桜子”と名乗るといい」

「桜子…ですか?」

「日本は桜が有名でしょう?儚げな雰囲気が君にぴったりだなって思ったから。それから君の僕の邸での待遇なんだけど…」

「はぁ」

「いつ記憶が戻るかも分からないから、客人って訳にもいかないと思うんだ」

「はい。ではメイドとかでしょうか?」

「ははっ。君がメイドになりたいなら構わないけど、僕は君を『婚約者』として連れていくつもりなんだけど、どうかな?」

「え…?婚約者?」



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