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お嬢様♡レッスン

第85章 夢の中でⅠ

夢の中で感じた彼の特徴。

彼が自分に呼び掛ける時、彼は『様』と敬称を付けていた。

自分と彼は主従関係にあったと言う事だろうか。

愛し合ったベッドの特徴は?

天蓋付だった。

彼が激しく自分を突き上げると、カーテンがゆらゆらと揺らめいていた。

それを思い出すと頬が熱くなる。


思い出せる限りの事をノートに書き留める。

綾芽は見られても困らない様に、日本語で記した。

記憶はないが、こういう事は覚えているのだ。

生活していく中で覚えた習慣等も覚えていた。

学習した事も。

書き出してみると、はっきりと分かった事があった。

抜け落ちているのは、自分に関わった人との記憶。

取り戻さなければならないのは、自分の素性と自分に関わった人との思い出。

こうして綾芽は少しずつ、自分の記憶を取り戻す為の努力を始めたのだった。



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