お嬢様♡レッスン
第97章 合流
莉玖は気を取り直し、宿へ戻ると見聞きした事をそのまま宗佑へ報告した。
『それはまた複雑な事になっているな…』
宗佑は莉玖の報告を受け、顔を顰めてそう言った。
どうやら、金で方が付く事ではないらしい。
ロートマン商会のCEOは、恐らく綾芽と引き換えに、技術提携の話を締結するつもりで来たのだと、宗佑は睨んでいた。
以前、彼に会った際にその様な申し入れがあった事を思い出したからだ。
しかし、綾芽の事を気に入ったと言うのは嘘ではないだろうとも思う。
唯、利益と天秤に掛ければ、彼は利益の方を優先する。
厄介なのは、もう一人の方だろう。
莉玖の話を聞く限りでは、彼は綾芽に執着している様に思う。
そして綾芽もそれを知り、彼の傍に居る。
取り敢えず、サー・ロートマンから綾芽を返還して貰えるようにしなければならない。
会食の場では、彼は仕事の話には一切触れてこなかった。
若いクセに中々食えない奴だと宗佑は思った。
『莉玖、取り敢えず、キミは葛城と合流しなさい』
「はい。畏まりました。朝早くにすみませんでした」
『いや、構わない。何かあったら、報告を頼む』
そう言うと宗佑はSkypeの通話を切った。
『それはまた複雑な事になっているな…』
宗佑は莉玖の報告を受け、顔を顰めてそう言った。
どうやら、金で方が付く事ではないらしい。
ロートマン商会のCEOは、恐らく綾芽と引き換えに、技術提携の話を締結するつもりで来たのだと、宗佑は睨んでいた。
以前、彼に会った際にその様な申し入れがあった事を思い出したからだ。
しかし、綾芽の事を気に入ったと言うのは嘘ではないだろうとも思う。
唯、利益と天秤に掛ければ、彼は利益の方を優先する。
厄介なのは、もう一人の方だろう。
莉玖の話を聞く限りでは、彼は綾芽に執着している様に思う。
そして綾芽もそれを知り、彼の傍に居る。
取り敢えず、サー・ロートマンから綾芽を返還して貰えるようにしなければならない。
会食の場では、彼は仕事の話には一切触れてこなかった。
若いクセに中々食えない奴だと宗佑は思った。
『莉玖、取り敢えず、キミは葛城と合流しなさい』
「はい。畏まりました。朝早くにすみませんでした」
『いや、構わない。何かあったら、報告を頼む』
そう言うと宗佑はSkypeの通話を切った。