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お嬢様♡レッスン

第101章 話合

綾芽は着衣の乱れを正すと、葛城の頬に口付けを落とし、車から出ようとドアを開ける。

すると『お待ち下さい』と言って葛城が彼女の腕を掴んで引き留めた。

どうかしたのかと綾芽は葛城の方へと向き直ると彼は言った。

「私にロートマン氏と話をさせて頂けませんか?」

「どうして?」

「貴女をお預けするのです。お礼も伝えなくてはなりませんし、これからの事もきちんとお伝えしておきたいのです」

「分かりました。お話してみます」

葛城の言う事は至極尤な事であるので、綾芽は彼の言葉を承諾した。

「宜しくお願い致します」

「はい。それでは葛城さんのスマートフォンに連絡をすればいいのですか?」

「ええ。お忙しい方だとは思いますが、宜しくお伝え下さい」

「分かりました」

そう言うと綾芽は車から下り、邸へと戻って行く。

葛城はその後ろ姿を見送りながら、微笑んでいた。

彼女は自分の元へと戻ってくると約束してくれた。

自分の愛を受け入れてくれた。

今は唯、その事に満足するより他はない。

しかし、彼等に約束をして貰わなければならない。

そう思っての申し入れだった。

直ぐに機会が訪れるかが分からないので、一度街へ戻ろうかと考える。

そう言えば、莉玖は何処に行ったのだろうか。

葛城は運転席に移動すると、エンジンを掛け、莉玖を拾いに車を走らせた。

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