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綾芽とフレデリクが日本の夏について話していると、買い物に出かけていたウィリアムとヘンリーが帰って来た。

「お帰りなさい」

そう言ってリビングに入って来たウィリアムを迎える二人。

「ただいま！」

ニコニコと笑顔を見せながらウィリアムはそう言うと、『いいものを買って来たよ』と手にしていた袋から、キャンディーカラーの細長い棒状の物を取り出した。

「何これ？ひょっとしてアダルトグッズ？」

興味深気にフレデリクはそれを手に取ると驚きの声を上げる。

「え？冷たいっ!?」

「わ～！懐かしい…。こんなのイギリスで売ってるの？」

綾芽もフレデリク同様、それを手にするが、それが何であるかを知っている彼女は懐かし気にそう言った。

「これ、アイスキャンディー？」

「ふふふ。そうだよ。今日は暑いからどうかなって思ってね？」

「でも、これどうやって食べるの？」

フレデリクはチューブに入ったそれを色々な角度から見たり、齧ったりしながら尋ねる。

綾芽はそんなフレデリクの姿に微笑みながら、食べ方を説明した。

「ほら、この括れた部分があるでしょう？ここをね、こうやって折るの…」

そう言って綾芽はチューブを両手で持つと、細くなった部分に力が掛かる様にして棒状のそれを半分に折った。