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お嬢様♡レッスン

第106章 ロンドンでの日々

ウィリアムの休暇が終わり仕事に復帰をすると、間もなく綾芽に家庭教師が付けられた。

ウィリアムの会社で働く女性で、一般の家庭に嫁いだ貴族出身の女性だと言う。

それでも、その嫁ぎ先はと言えば、元を辿ればやはり貴族出身であると言う。

爵位は家(土地)に与えられるものであり、それは長子が継ぐ事が多いイギリスの貴族社会。

当然、家を継がない者は、結婚後に独立と言う形になる事が多く、彼等に爵位は与えられない。

一代目は貴族出身と言う事にはなるが、その二代目、三代目は一般人となる。

しかし、受けた教育等により、大学の教授であったり、医師であったりとアッパークラスの生活を送る者が多い。

綾芽の家庭教師としてやって来た女性、エミリアもそんな一人である。

彼女の伴侶は、ウィリアムの会社で重役を務めており、彼女も重要なポストに就いている。

重要なポストと言っても、一日中会社のデスクに齧り付いている訳でもなく、彼等の主な仕事はパーティ等で政財界の人々への根回しや情報収集にある。

そんな訳であるので日中は比較的、自由が効く。

年齢は30歳と綾芽より9歳年上。

明るく、チャーミング且つ頭の良い女性で、綾芽は彼女と直ぐに打ち解けた。

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