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お嬢様♡レッスン

第107章 ドキドキの晩餐会

しかし、綾芽が口にしたそれは、唯のオレンジジュースではない。

ダグラスが錠剤を溶かした特製ジュースだった。

彼は、綾芽に薬を半分ずつ分けて飲ませたのである。

それを知らずにジュースのグラスを空ける綾芽。

次第に頭がクラクラとして来る。

「綾芽?大丈夫?少し横になった方が良いようだね?」

そう言って心配そうに顔を覗き込むダグラス。

綾芽は彼の下心に気付かずに、彼の言葉に頷いた。

「それじゃあ、部屋に案内しよう。立てるかい?」

そう言って綾芽の手を取り、彼は彼女を立ち上がらせる。

「あっ…」

途端に眩暈に襲われる綾芽。

咄嗟に差し出された腕の中へと倒れ込む。

「歩けない程、具合が悪いんだね?」

そう言うとダグラスは彼女を姫抱きにし、リビングを通らずに廊下に出て自分の部屋を目指す。

事が上手く運んでいる状況に笑みを浮かべながら。

腕の中の綾芽に視線を落とすと、彼女は目を閉じ、苦しそうに浅い息を吐いていた。

艶のある紅に染まった頬が色っぽい。

コルセットのせいもあるだろうが、キュッと締まった細い腰。

盛り上がった胸元。

早く味わってみたくて仕方が無い。

ダグラスは逸る気持ちを抑えて、自室の扉を開けると、辺りを確認してから、扉の中へと消えたのだった。

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