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お嬢様♡レッスン

第111章 葛城の改革

葛城が指示を出してからの、高橋と中村の対応は早かった。

元々、それなりに能力の高い人物達だからこそ、今の地位にいる訳である。

彼等の意欲が、他の者にも影響を与えてくれるだろう。

葛城はそう思った。

彼は役員達の承認を得て、直ぐに本部から秘書課の人間を呼び寄せ、こちらからも本部に研修として送り込む。

本部に送り込んだのは、比較的真面目な勤務態度である、常務付の秘書、柏原由紀恵。

副社長付の須藤ひとみと専務付の橘あかりは、社内で研修を受けて貰う事にした。

この二人を、本部に行かせたら何をしでかすか分からないからである。

ある程度、自分の元に置いて指導しなくては。

葛城はそう思ったのだった。

但し、必要以上に彼女達に関わるつもりはない。

彼は彼女達には、自分の立場を明確に説明した。

自分に色目を使っても、何の得にもならない事を。

そして、婚約者である綾芽以外には興味がない事も、馬鹿な事をする女性は嫌いだともハッキリと告げたのだった。

須藤の方は、良い男性を捕まえるには、自分もそれなりに中身のある女性にならなければそれが叶わない事を悟った様である。

しかし、橘の方はまだ、それが分かっていないようで、何かにつけて葛城を誘惑しようとしてくる。

葛城の橘あかり、改革計画が始まろうとしていた。

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