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お嬢様♡レッスン

第16章 Lesson 6♥相手に身を委ねましょう

「私、良くないんでしょうか?」

綾芽は不安そうな顔をして速水を見詰める。

「何がですか?」

「速水さんがイケないのは、私の具合が良くないからなのかなって…」

「そんな事は決して御座いません!寧ろ良過ぎてずっと繋がっていたいくらいです」

「あの…“ずっと”は困ります…」

「そうですよね…。スミマセン…」

シュンとする速水の様子に、綾芽はクスクスと笑う。

「お嬢様、お身体は大丈夫ですか?」

「流石に疲れました…」

綾芽はそう言うと小さく溜息を零した。

「それではご入浴の準備をして参ります」

「お願いします」

速水が入浴の準備を整え終える迄、綾芽はソファに横たわって目を閉じぼんやりと考える。

速水をイカせる方法を。

これは『お嬢様教育』なのだから、何かしらの答えを見つけ出さなければ。

それには速水を知る必要がある。

綾芽はそう思った。

「お嬢様、準備が整いました」

綾芽が考え事をしていると、準備を終えた速水が戻って来た。

綾芽が重い身体を起こすと、速水がローブで彼女の身を包み、立ち上がらせる。

身体がギシギシと音を立てているのではないかと思うくらい、綾芽の動きはぎこちなく緩慢だった。

「大丈夫で御座いますか?」

心配して速水が綾芽の顔を覗き込む。

速水は自分の責任を感じていた。

高月には叱られるかも知れない。

ひょっとしたら外されるかも知れない。

不安が頭を過ぎる。

しかし、そんな速水に綾芽は微笑み掛け、大丈夫だと伝える。

これは自分の運動不足に寄る物なのだと。

「ピアノもダンスも付いて行ける様に頑張りますね。これからも御指導お願いします、速水先生?」

綾芽に『先生』と呼ばれ、速水は生徒と教師のイケナイ関係を想像し、下半身が反応するのを感じた。

実は、先程ピアノのレッスンの際にも彼女に“先生”と呼ばれ擽ったくもあったが、気持ちが昂っていたのだ。

恐らく、無意識に口付けてしまったのは、それが原因なのかも知れない。

(なっ…!?俺は…俺はそう言うシチュエーションに憧れる変態だったのか───!!)

新たな自分を発見し、戸惑う速水なのであった。

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