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短編集:禁断

第5章 結婚式の前に……

沢井の身体は良かった。
柔らかい肌。
挿入すると、俺の性器と溶け合うような感触。


色んな女とセックスしたが、あんなに相性が良いのは沢井だけだ。


「最高に気持ち良かったよな」
「……う、うん……」


沢井が顔を赤くして俯く。
沢井も俺の身体を覚えているのだろう。
耳に囁くと微かに身体を震わせる。
……俺も、沢井の身体のことはよく覚えている。
あの時は生でヤって外出しした。


「そろそろ戻らないと怪しまれるから」


沢井が婚約者の元に戻っていく。
幸せそうな笑顔。
ここに来る客はみんな最初はそうなんだよな。
徐々に雰囲気が悪くなって、俺に流れてくる。


沢井達も多分そうなるだろう。
そうなったら隙ができる。
それに、さっきの雰囲気。
そのままキスしてもおかしくなかった。


それから、普通に2人を案内して説明する。
いくつか見学すると言っていたが、婚約者の男はここを気に入ったようだ。


「丁寧に説明していただいてありがとうございます。前向きに検討します」
「……」


前向きにという言葉を聞いて、沢井がバッと男の顔を見る。


「どうした?奈津。奈津も気に入ったって言ってただろう」
「うん……」

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