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拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第5章 京都見物

前衛的な日本画を堪能して、美術館をあとにした。

母「もうすぐお昼ね。お昼ご飯どうする?」

イ「智くん、お蕎麦はどう?」

智「うん、蕎麦食べる。」

車は近くのコインパーキングに停めてある。

コインパーキング目指して歩き出した。

美術館の目の前には大学があり、学生たちで活気がある。

今日は日差しが強い。
涼しかった美術館との気温差に体力を奪われる。

智「あっちーなぁ。」

さとぴがキャップを脱いで額の汗をぬぐったその時。

「あれ、嵐のリーダーじゃない!?」

すれ違った女学生が声を上げた。

智「まずい!」

さとぴはすぐにキャップをかぶり直し、女学生に背を向けた。

「こんなところに嵐がいるわけないじゃん。」

一緒にいた友人らしき学生が言うが、先ほどの女学生は聞かない。

「絶対にリーダーだって!私、大ファンだもん、間違えるわけないよ!」

さとぴは顔色が蒼白になった。

私はどうしていいかわからず、ただおろおろするばかり。

女学生がこちらに歩み寄ってきた。

「あのー、嵐の大野くんですよね?」

女学生がさとぴに呼び掛けた時、イチコがふたりに割って入った。

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