テキストサイズ

拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第12章 結婚式

ひととおりの挨拶を済ませると、イチコの控え室に戻った。

母「お父さん、来た?」

イ「来ないよ。」

母「ほんと、駄目ねぇ。」

イチコとふたり、ため息をついた。

イ「お父さん、バージンロード歩けるかしら。」

母「さぁ、どうだか。」

イチコは、白い生花を髪に飾っている。


母「きれいな花嫁さんね。」

イ「お母さんに似たのよ。」

イチコがおどけて言った。

私はイチコの頬をなでた。

母「しっかりやんなさいよ。」

イ「ん…。」

イチコは目を伏せた。

イ「お母さん、私、ちゃんとやってけるかな…。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ