
サバイバルヘルパー
第5章 負傷
一緒に散歩。
お年寄りを連れて歩くには、最も適した誘い文句ではなかろうか?
「久美子さぁ〜ん」
いつもの小梅だ。
小梅はいつも、気に入った木の下で過ごしている。拾ったバッグにあったエアー枕を使って。
俊輔は小梅の元による。
「んっ!?」
小梅はくの字に横になっている。
「婆さん、どうした?」
「腰、動かないの」
「腰っ!? どうかしたか?」
小梅の腰に手を当ててみる。ガッチガチのゴリゴリに硬い。
マッサージとか指圧なんてしたことはないが、とにかく手のひらの下、手首より上の親指の付け根でグリグリとしてみた。
「イタタタタ……そこよう……」
「婆さん、ひょっとして、それぎっくり腰じゃね?」
「わからんの……痛苦しいのよ……久美子さん、湿布か、針ない?」
「あるわけないだろ!! 湿布はわかるけど、針なんて……あっても出来ないよ!!」
湿布が必要と言うならば、冷やすしかない。
しかし、こんな暑い夏の島の中にヒンヤリとする冷たいものはあるだろうか?
お年寄りを連れて歩くには、最も適した誘い文句ではなかろうか?
「久美子さぁ〜ん」
いつもの小梅だ。
小梅はいつも、気に入った木の下で過ごしている。拾ったバッグにあったエアー枕を使って。
俊輔は小梅の元による。
「んっ!?」
小梅はくの字に横になっている。
「婆さん、どうした?」
「腰、動かないの」
「腰っ!? どうかしたか?」
小梅の腰に手を当ててみる。ガッチガチのゴリゴリに硬い。
マッサージとか指圧なんてしたことはないが、とにかく手のひらの下、手首より上の親指の付け根でグリグリとしてみた。
「イタタタタ……そこよう……」
「婆さん、ひょっとして、それぎっくり腰じゃね?」
「わからんの……痛苦しいのよ……久美子さん、湿布か、針ない?」
「あるわけないだろ!! 湿布はわかるけど、針なんて……あっても出来ないよ!!」
湿布が必要と言うならば、冷やすしかない。
しかし、こんな暑い夏の島の中にヒンヤリとする冷たいものはあるだろうか?
