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サバイバルヘルパー

第5章 負傷

「さて、次は水探しだ。いい加減、しっかりと水飲みたいよな」


 今度は、水を手に入れるため、物置の戸を閉め、その場を離れようとする。


『ガタガタ』


 急に、物置から音がした。


 突然の物音に、俊輔は危険を感じたミーアキャットのように驚く。


「なに、いまの? もう、オカルトは勘弁してよ……」


 振り向くと……なにもない。


「んっかしいな……」


 おそらく、立て掛けて置いてあったものが、倒れたのだろう。そう思った。


 俊輔は歩き出した。


 今度は『ガタッ』という音とともに、シャツをなにかが引っ張っている。


「っ!!」


 朝礼時間、唐突に後ろから突き上げてきた、カンチョーを受けたような驚きが、俊輔を襲う。


 そっと、振り向くが、そこにはなにもいない。


「な、なに……盗むんじゃないよ……ちゃんと返すよ……」


 見えないなにかに話しかける。


 だが、すぐにその正体はわかった。


 物置を調べようと、くるりと方向をかえた時、左腕にピンと張るものが当たった。


「えっ!?」



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