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サバイバルヘルパー

第5章 負傷

 足をくじいた。


 見事に踏ん張りがきかない。


「ちょっと……ピンチすぎるだろ」


 シャベルを杖代わりにして、支えながら立つ。


「ひ……ひ……」


 痛みで言葉が出ない。


 このままでは自由に動けないため、竹かごは置いていくことにした。


「またここに、取りにくればいい」


 俊輔の身に、不安という言葉がのしかかる。


 水も探さなければならない。食料も探さなければならない。戻って、テントを組まなければならない。その他……。


 油断していた。常に危険は付き物だ。


 こんな場所では、都会慣れした人間はほぼ無力だ。


 なにも出来ない。


 あぶら汗がにじみ出る。


 ただ、一歩一歩が苦しい。


 やっと、さっきのイノブタが穴を掘っていた場所にきた。


 土が柔らかい。まるで、クッションのようだ。


 柔らかい場所で体を休めたかった。


 やむなく、少し休憩をとることにした。


 襲われて、倒れた場所から数メートルしか離れていない。


 時間をかけて、ここまでしか移動できていない。


 俊輔は靴を脱いで、足を見た。



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