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サバイバルヘルパー

第5章 負傷

 すると、なにやら、右手の指先にぬめりのあるものが、触れた。


「んぇっ!!」


 あわてて手を引っ込める。


 ナメクジかと思った。


 または、イノブタのヨダレにでも触ったのか?


 驚きで泣きもおさまった。


 そこは、イノブタが掘っていた穴。


 俊輔はソッと覗きこむ。


 穴の真ん中に、なにやら白いものが見える。


 もう一度、手を伸ばし、その白い部分に触れてみる。


 指を離すと、微かに粘りけのある糸を引く。


 爪で削いでみた。


『シャリッ』という感触と共に、指にからみつく、半透明の糸。


「……んん?」


 爪の間に白い小さな物体が、土と共につまる。


 その穴にある白い部分をつついてみた。


 まあまあ硬い。


「これって……これってよ……」


 白い物体の周りの土を除いてみる。


 直径、約5センチほどの棒状の物が埋まっている。


 辺りを見ると枯れ葉以外の青い葉っぱと長いツルが落ちていた。


 よくよく見ると、ツルの周りに、細長いハート型の葉っぱがついている。


「これ……いもか?」





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