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サバイバルヘルパー

第7章 食料調達

 小梅の顔色が緑色になった。


「いやいやいやいや……カエルダメダメ……もう、気持ち悪いわぁ〜」


「まあ、そうだよな……でも、これは食料なんだ。食用ガエルだからさ」


「食用って言っても……はあぁぁ……それだけは……」


 俊輔は肩を落とした。でも、小梅が食べなくても、自分が食べる分は充分すぎるほどある。


「じゃあ……聞くけど、仮に調理するなら、下処理はどうすればいい?」


「下処理……血抜きして、内臓取り出して、皮を剥いだらいけると思うけど……」


 俊輔にとっては、かなりヘビーな工程だ。


「……て、ことは、やっぱり殺すってことか」


「そりゃあ、そうでしょう……俊輔さん、牛や豚を生きたまま食べないでしょ」


 小梅に言われてしまった。


 これが本来の小梅だ。だが、なんとなく悔しさが込み上げてくる。


「そ、そうだよな。そうだよ、命をいただいてるんだからな。そうだ」


 自分に言い聞かせるも、どこかで小梅を軽く敵視していた。


「じゃあ、婆さんさ、この水を煮沸してくれよ。俺、頑張って捌くからさ」


「はい、じゃあ、ここにある鍋を使えばいいのね。火をおこすマッチはあったかしら?」



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