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サバイバルヘルパー

第7章 食料調達

 やってきたのは、溜め池からすぐ近くの雑木林。


 そこの草むらに、明らかに踏み潰された跡が残されていた。


 それと俊輔は、以前、溜め池で鯉を捕まえた時、柵となっている金網が妙にひしゃげていたのを見て覚えていた。


 金網の一部分が、池の方に曲がって倒れかけている。


 これはイノシシ(イノブタ)がやったものだと確信していた。


 雑木林と草むらが、通り道ではないかと、睨んでいた。


「掘るなら、この辺りだな」


 雑木林の入り口、少し草におおわれている、獣道の外れに穴を掘ることにした。


「ここを掘りますか……」と言って、地面にシャベルを突き刺す。


 足で押し込み、テコの原理で掘り起こす。


 俊輔は穴を堀り始めた。どんどん土をかき出し、その穴堀り作業は、しばらく続いた。


 穴は幅1.5メートルほど広げ、深さは太ももあたりまで堀り進めた。


 穴の縁にたまった土の山を、崩れ落ちないように外に押し出し、汗だくになりながらシャベルを動かす。


 徐々に石が出始めた。ガッツンガッツンと石を鳴らす。



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