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サバイバルヘルパー

第7章 食料調達

 ここにいては、いつまでたっても手に入らない。どうしても、玉子落としインスタントラーメンが食べたい。


「絶対、帰ってやるっ!! っざけんなよ無人島よおっ!!」


 帰りたい気持ちを強くさせてくれた、インスタントラーメン。ただ、この熱い一杯が食べたいがために、穴を掘り、掘って、掘って、掘り進む。


 時間を忘れるほど、シャベルを動かす。


 やがて……。


「胸まで来たな……もういいか」


 身長が175センチの俊輔の胸あたりまで、穴が掘れた。


 全身土まみれになりながら、自ら掘った穴から出る。 


 穴の縁に立ち、中を覗きこむ。


「よし、こんなもんだな。後は、シート的な物がほしいな」


 俊輔はなにかないかと、廃屋の旅館にむかった。


「旅館てことは、布団がある。シーツかなんか余ってないかな?」


 丁寧に玄関から入り、床が抜けないようにゆっくりと歩を進める。


 手に入れたいものはすぐそこにあった。


 部屋の押し入れの中。ややカビ臭いが、それなりの大きさのシーツが手に入った。



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