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サバイバルヘルパー

第7章 食料調達

 疲れきった体で穴の中で、へたりこむ。


「もう、勘弁して……ハァ、ハァ、ハァ、頼むから……あまり、徘徊すんな」


 ぐったりとしていると、フッと日が陰てくる。


「あれ?」と上を見た。


 小梅が覗きこんでいる。


 俊輔は疲れきった顔で言う。


「婆さん……ちょっと待ってな」 


 小梅は口をモニョモニョと動かし、小さな声で呟いた。


「……ごめんなさい」


 俊輔は2、3回頷き、顔を上げた。


「わかったから……まず、どこかトイレ行って。一番のダメージがそれだから……」


 小梅は「ハイッ」と言って、右手を差し出した。


 掴んで、上がってこいというのだろうか?


「いや、いいよ。一人で上がるから……」


 小梅一人の力で、自分を持ち上げることは出来ないだろう。


 俊輔は立ち上がり、一人で穴から抜け出た。


「うわぁ……無駄に疲れた。婆さん、大丈夫? ちょっと、俺の体力が回復するまで、待ってな」


 俊輔はゴロンと、地面に横たわった。


 だが、そう簡単にはゆっくり出来なかった。


『ガフッ!!』


「へっ!?」



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