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サバイバルヘルパー

第8章 風呂とイノブタクッキング

 小梅の世話が終わったところで、やることが無いわけではない。


 肉の処理をしなければならない。


 毛のついた皮を剥いでいく作業。


 しかも、大きめのイノブタ一頭分。かなりの量だ。


 また、保存するにしろ、冷蔵庫がない。


「なんだろう……火にかけるべきか、冷たい水にさらすべきか……」


 ここには、冷たい水なんてものはなく、あるのは、目の前に広がる海。


 井戸の水を汲むにしても、この真夏日の毎日、すぐに温くなる。


「とりあえず、皮を剥ぐか……」


 役1キロほどの肉の塊を手に取り、肉と皮の境目に包丁を入れる。


 力任せにめくろうとするが、なかなかめくれない。


 「こりゃ、少しずつ切って剥ぐしかないな」


 だが、肉は柔らかく、上手く剥ぐことが出来ない。


「どうせ、火にかけるんだ。いいだろ」


 肉の端を足で押さえて固定し、皮を持って包丁を入れる。


 表面は少しガタガタだが、皮を剥ぐことに成功。


 目の前にある肉は、重量が約50キロ。かごとバッグに分けて持って来たが、かなりの量だ。



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