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サバイバルヘルパー

第8章 風呂とイノブタクッキング

「もう無い」


「えっ!? あれ、結構あったぞ?」


「久美子さんが、持ってったでしょ」


 俊輔は頭をくしゃくしゃっと、かきむしる。


「ちょっと待て、いろんな事あって、わけがわからん。それに、なんやかんやと全部出来ない……よし、とりあえず肉をなんとかしよう」


 薪はまだある。


 とりあえず火をおこすため、すべての薪を集めて火をつけた。


 廃屋で手に入れた焼き網をのせ、その上に、塩水を入れた鍋と、毛がついたままの肉を2本置いた。


「よし、まだ暗すぎてはいない。ダッシュの行動だな」


 念のため、廃屋から持ってきたろうそくを、ろうそく立てにさして火をつけた。


「暗くなっての行動はあまりしないから使わなかったけど、いいもんだな」


 以前、砂浜で見つけた網を鎌で切って、肉に巻いた。


 それを、木に吊るした。


「干し肉にする。干せば結構な、保存が出来る」


 皮を剥いだ肉のほとんどを、干し肉に使用した。


 時々、肉の焼け具合を見る。


 毛の焦げた匂いが鼻につくが、そんなことを言ってられない。


 自分で獲った初の獲物で、初めて自分が捌いた肉。


 それだけに期待で、胸がいっぱいだった。


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