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サバイバルヘルパー

第8章 風呂とイノブタクッキング

「……なんでっ!?」


 誰もいない、廃屋の厨房に明かりがついていた。


 誰かいるのか?


 ゆっくりと、裏口の扉に近付いた。


「なんで、電気ついてんの? なんで? えっ、電気あるの? 誰かつけたの?」


 バッグから鎌を出した。


 危ないなにかが、いるかも知れない。


 ただ、肉も一緒に入っているため、かなり脂がこびりついていた。


「やっぱ、一緒に入れたらダメだな。ヌルヌルするし……」


 俊輔は中を覗いて見る。


 だが、中には誰かがいる気配はない。


「誰かいます?」


 とりあえず、声をかけた。


 かなりの恐怖心に、胸が締め付けられていたが、声が響くだけで、なんの反応もない。


 向こうも警戒しているのかもしれない。


 電気がついている時点で、動物ではないだろう。


 人間だろうか? この島に、二人以外の他に誰かがいるのだろうか?


 壁を背に、ゆっくりと中に入ってみる。


 なぜか、鎌を持つ手が、ピストルの様になっていた。


 そこで、考えてはいけないことを、考えてしまった。


 怪奇現象。




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