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サバイバルヘルパー

第8章 風呂とイノブタクッキング

 あるのは、心臓とレバーだけではない。4本の足と骨付き肉が残っている。


 俊輔は厨房の中を覗いた。


「もう一回、聞くゾッ!! 誰もいないなっ!! いたら、この脂のついた鎌で、ザクッとするぞ!!」


 しばらくその場にたたずむ。


「……よし」


 なにもなければ、入る。


「鍋は無いかな……いや、絶対ある」


 立派な鍋を見付けた。


 その鍋を1つもち、その中に、背骨付きの肉を入れ大浴場まで向かった。


 脱衣場までは、調理場の明かりが届いていたが、浴場までは届かず、やや暗い。


 俊輔は脱衣場の壁にあった、電気のスイッチを入れてみた。


『キン、キン……』という、蛍光灯の音が鳴り、パッと明かりがついた。


「いや、だから、なんで!? どこに電気があるの? 電力会社なんてないよね?」


 知ってるようで、あなたの知らない世界のような出来事に、俊輔の鼓動がスピードアップする。


「まあ……暗いよりはいいか……なんだろ……気味悪さはあるけど……」


 俊輔は、なにかの視線を感じでいたが、それを口にすると、よけいに気になるかも知れないと、極力、考えないようにした。



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