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サバイバルヘルパー

第8章 風呂とイノブタクッキング

 あったのはペットボトルの蓋だった。


「いいじゃんこれ! でも、サイズ合うかな……」


 持っていくが、やはりサイズは小さい。


 しかも、ペットボトルの蓋は、熱い熱い温泉の湯を入れると、変形してしまう。


「ちくしょう……丸いからちょうどいいと思ったんだけどなぁ」


 仮にお湯をを冷まして入れたとしても、浮揚性のため、栓には適用しない。


「いや、そうなんだよな。上手くいったと思ったら、やっぱ問題点は、なにかしらあるんだよ」


 とりあえず、考える。


「……うん、そうだ。あれがあったよ」


 俊輔は、布団やシーツ等がしまってあった、押し入れに移動した。


「まだ、タオルがあったよな」と1枚、引っ張り出す。


 改めて見れば古いタオルだ。だが、島で見付けた物の中では、まだキレイな方だ。


 俊輔は、それを小さく破いた。


 浴槽の排水溝の口に、まずビニールを広げて詰め、そこにタオルの切れ端をのせた。その上から、ペットボトルの蓋を押し込んだ。


 こうなると、少々、タオルを引っ張っても、抜けることはない。


 俊輔は10個ほどある洗面器にお湯を入れて、そのまま放置した。




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