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サバイバルヘルパー

第2章 島

「水蒸気……露……」


 そう、呟きながら、今あるものを確かめる。


 もう一本、ペットボトルがあった。


 これだ!!


 俊輔はペットボトルの蓋を開け、その中に海水を入れ、シャツを使って拭き取った。


 しばらくすると、ペットボトルの表面に露ができる。


 その露を、切ったペットボトルの半分を使って、少しずつすくいとる。


「喫茶店でアイスコーヒーのんだら、グラスの周りが濡れてくる。グラスの温度と空気の温度差でできる結露、これを集めたら……」


 少しでも喉をうるわす分なら、なんとかできるかもしれない。


 これが俊輔の、今あるもので出来る、必死の方法だった。


 残るは火をおこすこと。


 よくあるのは、木をこすり合わせて、摩擦で火をつける方法だ。


「板状の木と、棒か……」


 俊輔は、手に持った海水入りのペットボトルと、結露を集めるための、半分になったペットボトルを小梅に渡した。


「いいかい、こっちのペットボトルの表面がこうやって、濡れてきたら、こっちの縁ですくって集めるの。わかる?」



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