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サバイバルヘルパー

第12章 ……な再会

「あぁ、わかるよ。ここが特徴だな」


「えっ!? 本当すかっ!! そこに、お婆さんが一人残されてんだ。頼む、船に乗せて」


 俊輔は、両手を合わせて頼み込む。


「う〜ん、だがなぁ、わしはもう操縦できんのじゃよ申し訳ない」


「えっ!? どうしてさ」


「どうしてかのう……じゃあ、ここの浜をまだ向こう側に真っ直ぐ行ってみなさい」


 男性は指差した。


 俊輔は同じ方向に向いた。


「え……向こう? まだ、先に行くの? てかさぁ、あの先に……」


 俊輔が振り返ると、もう男性はいなかった。


「あれ? おじさん? おじさーんっ!!」


 声をかけても返事がない。


「どこ行ったんだ? まあ、いい。ここから、向こうか。なにかあるんだろうな。行ってみよ」


 俊輔は再び歩き始めた。


 グルッと左に回る。


「ん?」


 なにか変だ。


 俊輔はさらに足を進める。


「あれ?」


 なんとなくだが、見覚えがある。


 森の横に、大きな岸壁が、そびえ立つ。



「うわっ!! ここって……元の島じゃねえか!?」



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