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サバイバルヘルパー

第12章 ……な再会

 この場所は俊輔が、漂着物のブルーシートやペットボトルを集めた場所だ。


「えっ、じゃ、あのおじさん、俺がここにいたの知ってて言ったんだ。うわ、意地悪だな……なんで助けてくれないの……」


 ここには人がいる。小梅を見つけたら、あのおじさんを探して、助けてもらおう。


 俊輔は疲れていることも忘れて、今まで生活の拠点となっていた浜にむかった。


 いるかもしれない。


 そして、岸壁を抜けたその向こう側……




 ……いた。


 小梅だ。


「ばあさーーん!!」


 俊輔の声に、小梅は振り向いた。


 小梅は呆然と見ている。


「ばあさーーん!!」


 よかった。生きていた。


 まずは、いかだから蹴り落としたことを謝りたい。


 俊輔は走る。


 小梅はゆっくりと立ち上がる。


「おかえりなさい、久美子さん」


「そっちかぁ……」


 だが、俊輔は小梅をガッシリと抱き締めた。


「よかったよ、婆さん……よかった」


「やめなさいって、久美子さん。私はそんな趣味はありますぇん」


「俺もねえよっ!!」


 俊輔は笑った。


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