
サバイバルヘルパー
第13章 新事実
「最後まで反対を訴えてました。しかし、長には愛人と、その間に出来た子供がいました。つまり、妻の小梅と子供は、用の無いものとなり、やつらに殺されたんです。小梅は、私達に危険が生じないように、反対派から身を引いたのです」
「だから、裏切ったって話に……なんてことを……」
俊輔はなんとも言えない気持ちに、胸が締め付けられていた。
小幸を見ると、無言でうつむいていた。
だが、ポツリポツリと一滴ずつ雫が落ちているのが見えた。
「私は、小梅が亡くなった場所に仏像を彫りました」
「仏像!?」
「はい、岩山の中腹より、やや下のところに、海がよく見える場所があります。そこの石壁に仏像を彫りました」
俊輔はすぐわかった。
島を散策している時、それを見つけ、手を合わせていた。
「あれ、そうだったんだ」
「この島には、警察はありません。小さな島ですので悪い噂はすぐ広まりますからね。それに、警察ではなく、なにかあったらみんな長のところに連絡がいきました」
「その長が、殺しを……」
「ですが、現場には、姉の所持品が転がっていたのです。つまり、旅館経営者である姉の旦那が用意したもの」
「はあっ!?」
俊輔は思わず、立ち上がった。
「だから、裏切ったって話に……なんてことを……」
俊輔はなんとも言えない気持ちに、胸が締め付けられていた。
小幸を見ると、無言でうつむいていた。
だが、ポツリポツリと一滴ずつ雫が落ちているのが見えた。
「私は、小梅が亡くなった場所に仏像を彫りました」
「仏像!?」
「はい、岩山の中腹より、やや下のところに、海がよく見える場所があります。そこの石壁に仏像を彫りました」
俊輔はすぐわかった。
島を散策している時、それを見つけ、手を合わせていた。
「あれ、そうだったんだ」
「この島には、警察はありません。小さな島ですので悪い噂はすぐ広まりますからね。それに、警察ではなく、なにかあったらみんな長のところに連絡がいきました」
「その長が、殺しを……」
「ですが、現場には、姉の所持品が転がっていたのです。つまり、旅館経営者である姉の旦那が用意したもの」
「はあっ!?」
俊輔は思わず、立ち上がった。
