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サバイバルヘルパー

第13章 新事実

 ここには、憎い男も眠っているが、仲がよかった小梅も眠っている。


 実際、久美子と小幸と小梅は姉妹のように仲が良かった。


 小梅は二人よりも、2歳年下だった。


 双子の二人にとって、小梅は妹のような存在。


 一人、島に残してはいけないと、思ったのだろう。


「俺に、ここまで話してくれたってことは……警察に出頭する覚悟、出来てたんじゃないの?」


 俊輔が言うと、久美子と小幸は顔を見合わせた。


 そして、二人共にうなずいた。


 俊輔はゴロンと、その場に寝転んだ。


「俺は、なんか嬉しい。ずっとさぁ、俺には、お婆ちゃんって、存在はいなかったんだ。俺が幼い頃に、父方と母方、共にお婆ちゃんはいなかったからさ。なんか、本当にお婆ちゃんがいるような気がしてたんだ」


 それに小幸が反論する。


「お婆ちゃんお婆ちゃんて、失礼ねっ!! 私はまだお婆ちゃんって年齢じゃ……」


「いや、お婆ちゃんだよ。お嬢ちゃんやお姉ちゃんは、かなりすぎるほど、無理があるだろうよ……でも、俺は、遺体のことしか言わねえよ。二人がしたこと、自己責任で頼むよ」


 俊輔は半身を起こして、そう言った。


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