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サバイバルヘルパー

第14章 帰ろう

「お婆さんと、この島に、着いたと……そのお婆さんは、さっき隣にいた人かな?」


「そうです……いま、ちょっと家に……」


「家?」


「はい、実は……」


 俊輔は事の始まりと、今までの事を話した。もちろん、遺体を見付けたことは話したが、久美子の殺害の件は口にはしていない。


 保安庁の警官は調書をとるべく、その話を細かく書き綴っていた。


「じゃ、そのお婆さんは、漂流してきた人ではなく、この島に、住んでいたと……」


「そうなんですよ」


「驚きました。この島は無人島として記されてましたのでねぇ、まさか、人がまだ住んでいるなんて思いませんでしたよ……しかし、よく頑張って生きてこられましたね。もう、大丈夫ですから」


 岩山にそう言われ、ホッとして、安心したのか、俊輔の目から、また涙が溢れ出した。


「俊輔さん」


 イントネーションからして、久美子の声だ。


「あ……」


 隣には小幸もいる。


 岩山は二人にも質問をした。


「えっと、彼から話を聞いたのですが、こちらに住んでいる島民の方だと……」


「はい……そうです」


 久美子は答えた。



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