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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 それと、なにかに使えるかもしれないと、網も持っていくことにした。


 俊輔は小梅を見た。


 小梅は木陰の石の上に座っていた。


「お婆さん、行ってくるよ。ちゃんと、おとなしくしててよ」


 小梅はニッコリと笑って手を振った。


「はい、いってらっしゃい」


 大丈夫だろうか?


 だが、行かなきゃなにもはじまらない。


 一緒に連れていくのは、間違いなく足手まといになるし、危険だ。


 それでなくとも、なにがあるかわからない大自然に、足が悪く痴呆が入ったお婆さんが、一人ポツリとたたずんでいるのだ。


 そのシチュエーションだけでも、安心して置いてはおけない。


 だが、生き延びるために、俊輔は出ることにした。


 でも、気になる。


 俊輔はいったん振り返ると、その場に置いてあるものをまとめた。


 そして、鍋に使っていたメガネケースを近くにあった平らな石にのせた。


「いいか、なにかあったら、このケースを、その杖代わりの棒で叩いて、音を出してね。聴こえる範囲内にいれば、いつでも帰ってくるからね」




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