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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 俊輔は巨岩の方向に向かった。


「そう言えば、昨日帰ってきたとき、ここに婆さんがいたんだよな」


 なにをしていたのだろう?


 ああいう調子なので、いったいなにを考えているのかわからない。おそらく、聞いたところで普通の答えは出てこないだろう。


「俺が久美子さんだからなぁ……何者だよそれ」


 砂浜にそって、島の様子を歩きながら確かめる。


「海の家もないし、水着のAKBもいない。やっぱ、無人島なんだろうな」


 日射しが照り付ける中、なにか落ちていないか、どこかにいい場所がないか、水は流れていないか等、音にも注意しながら歩く。


「ん?」


 海辺になにかプカプカと浮いている。


「なんだ?」


 俊輔は裸足になり、ジーンズの裾をまくると、浮いている物を確認しに、海に入った。


 結局は、腰まで浸かることになったが、それを手にすることができた。


「やっぱ、これか」


 それは、2リットルのペットボトルだった。




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