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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 奥に進めば、少し山道となる。左には木々が日を遮るほどの葉を、上からかぶせてくれている。


 右側はガチガチの岩肌が露出している。


「坂か……けっこうあるのかな?」


 俊輔は一歩一歩ゆっくりと坂を進む。


 息切れがはげしい。だが、日に当たっていないだけマシだった。


 時折、冷たい風が頬をかすめ、火照った体を冷やしてくれる。


 徐々に両側に岩が出るようになった。


 道もぬかるみ、一歩あしの運びをしくじれば、ツルッと滑って大変なことになる。


 そんな道を歩きながら、俊輔は思った。


『なんで、湿ってるんだ? 雨でも降ったか? それとも道が乾いてないだけ?』


 歩くたびに泥がはね、ジーンズの裾を汚す。


 右側の石の壁に手をつきながら歩く。


『ピチャッ』


 手が濡れた。


『冷たっ!!』


 まるで、氷に触れたようだった。


 俊輔は思わず、頬をつけてみる。


 キュッとするヒンヤリ感が、心にやすらぎを与えてくれた。


「はぁっ!! ん……ぁあ〜〜っ!! スゲェーッ、冷たくて気持つぃいいーーっ!!」




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