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サバイバルヘルパー

第3章 探検

「な、な、な、なんなんだよぉーっ!!」


 頭の中が落ち着かない。


 あの叫び声からして、とてつもない化け物が出てくるかもしれない。


「あわわわわわ……」


 腰を抜かしたまま後退りし、人生初のマジあわわを口にした。


 入り口に人影がうつる。


「出た出た出たぁーーーーっ!! それも昼間からぁーーっ!!」


 そいつが顔を出した……



 小梅だった。


「婆さんかぁーーーいっ!!」


 瞬時に小梅だと判断し、ドドドッと落石のように恐怖心が崩れ、一気に安堵が押し寄せたせいで、俊輔は大の字でよこたわった。


 天を仰ぎながら、ゼイゼイと息を切らす。


 うっすらと涙目を浮かべ、蚊の飛ぶような声で「あ〜」を伸ばした。


 小梅が近寄ってきた。


「久美子さん、なにしてるの?」


「……久美子ねぇ、倒れてんだよ。まだ、あんたの口から俺の名前出てねえぞ……てか、婆さんっ!! なんでいるっ!?」


 上から太陽を遮るように覗きこむ小梅に、大の字に倒れたまま問いただす。


 小梅は細い目をさらに細め、笑顔で言った。


「まぶしいねぇ〜」


「俺がな」



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