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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 再び台所に入ってきた。少しでも楽にしたいと、使えそうな物を探してみる。


「他にないかなぁ……」


 だが、めぼしいものはなにもない。


 あるのは、直径1メートルほどの、複数の板を繋げて円形に切ったものだった。


「なんだこれ? まな板?」


 その板を両手でかかえてみた。


 持ち上げた瞬間、またも、悪臭がする。


「うわ……さっきのポットンだよ」


 だが、その板の下を見て、それがハッキリした。


「あれっ!? これ……井戸じゃん」


 俊輔が手に持ったのは、井戸の蓋だった。


 だが、匂いがキツい。


 長い間、使われていなかったため、水が腐って悪臭がするのだろう。


 俊輔はどんな状態なのか、中を覗いてみるが、真っ暗でなにも見えない。


 俊輔は仏壇から頂いてきたロウソクに、マッチで火をつけ、持ってきた網にからまった釣り針に引っ掛け、糸を下げながら、奥の様子を見た。


「結構な深さだなぁ……」


 ロウソクの火が消えないように、ゆっくりと下ろす。


 だが、そのロウソクの明かりが、とんでもないものを、照らした。




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