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サバイバルヘルパー

第2章 島

 身長は150ちょっとくらいだろうか?


 すこし小太り体型で、白髪まじりの髪を、後ろに団子状に束ねている。


 上は白いブラウスに、グレーのベスト。下はくるぶしまである黒のスカート。


 黒の婦人物の靴を履いている。船旅に出かけるために、自分なりのお洒落をしてきたのだろうか?


 だが、よく生きて流れついたものだ。


 本当なら、ご主人、または息子さんか娘さんが、一緒に参加していたんじゃないだろうか?


 俊輔は、このお婆さんのご家族の方も、生存していることを願う……いや、願っている余裕はなかった。


 微かには願ったものの、二人がここで、どう生きるのか?


 それが、課題となった。


 ベストの裾が、少し捲れていた。


 そこに、なにやら文字が見える。


『小梅』


 お婆さんの名前だろうか?


 俊輔は、お婆さんに近寄った。


「お婆さん、小梅って名前か?」


 そう聞くが、お婆さんはなにも言わなかった。


「お婆さん、ちょっとごめんよ」


 俊輔はベストの裾を少しだけ、捲ってみた。


 ベストの裏に「早坂小梅」と、刺繍がしてある。



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