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サバイバルヘルパー

第2章 島

 早坂小梅……このお婆さんの名前だろうか?


「お婆さん、早坂小梅って言うの? いったいどうしたの?」


「……」


 俊輔が聞いても、なにも応えない。


 だが、俊輔は続けた。


「俺は、俊輔。あの……いまは、この島にいるのは、俺とお婆さんだけだからさ、一緒に頑張っていこう」


 小梅と言う名前だと思われるお婆さんは、ニコッと笑って、ウンウンと頷いた。


「あ、あぁ、よかった、笑ってくれた。よし、そうなったらお婆さん、ここから絶対に出ような。お家に帰ろうな」


 俊輔は小梅の手を握った。


 小梅はその手を強く握り返した。


 とりあえず、意志の伝達は出来た。


 出来たはずだ。


 出来た……と思う。


 出来たのか?


 なにも喋らず、なにを考えているのかがわからないため、俊輔はやや不安だったが、とにかく、小梅を死なせるわけにはいかないと思った。


「よし……まずは、この島を調べてみよう。そして、水と食料の調達と、寝床か……」


 手始めにすることがたくさんありすぎて、なにからやればいいのかわからなかった。


「んん〜、まず島を探検だな」



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