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サバイバルヘルパー

第4章 小梅の本気惚け

「よしっ!! 今のはなんだっ!! 遺体かぁっ!! ゾンビかっ!! 河童かっ!!」


 ブルーのゴム手袋だ。


「うおーーいっ!! まぎらわしいぃーーっ!!」


 まさかの拍子抜け。驚き疲れたか、金網にもたれかかった。


「マジだと思った……ビックリが続いたから、なんでもビビるわ……はぁ、布団で寝たい……」


 気を取り直し、引っ掛かったゴム手袋をとる。


 使えるかどうかはわからないが、無人島では手に入らない生活用品の1つ。


 とりあえず持ち帰ることにした。


 探ればいろんな備品が落ちているかもわからない。しかしそれらは、廃屋を探せば、なにかあるかもしれない。


「あの管をなんとかすれば、水が抜けるかもしれねぇな」


 だが、今は、そんな作業をする力もない。


 しかし、溜め池ポイントは見つけた。


 ここは、まだ調べる価値はあるだろう。


 絶対、いい掘り出し物がみつかる。溜め池を眺めながらそう思った。


「おぅっ?」


 なにかを見付けた。


「おいおい……いまのって……」


 俊輔が見たものは、魚影だった。


 それも、かなり大きい。


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