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sugar-holic

第15章 オトコゴコロ

亮くんの微笑みと、言葉に絆されたのかもしれない。

お酒を一口飲んで口元を湿らせると

「どうしたらいいんだか、サッパリわからないんだよね…」

そんな前置きをしながら、話を聞いてもらう。

さすがにすべては話せなくて、だいぶ掻い摘まんでの話になってしまって…

亮くんに上手く伝えられたか、自信がない。

だけど私の話を一通り聞くと、亮くんは優しい微笑みを浮かべて言った。

「おねーさん、オトコゴコロわからなさすぎ」

オトコゴコロ?

それって、亮くんは倉田くんの気持ちが理解できるって事?

「おねーさん…あー、もう。名前教えて?」

カウンターに身を乗り出して聞いてきた。

「え…松岡梢」

「可愛い名前だね。梢ちゃんって呼んでいい?」

ウインクをして、私を覗き込むように見た。

いたずらっ子みたいな表情に、思わずくすりと笑いをこぼし

「どう見ても私の方が年上だけど?」

「いいから、いいから」

亮くんはにこっと笑った。

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