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sugar-holic

第19章 俺の女神

「本日はありがとうございました」

「いや。俺も梢さんに会えて嬉しかったよ」

相変わらずリップサービスが上手だなぁ。

思わずクスッと笑ってしまう。

「あ、そうそう。あれからチーズオムレツを作ったよ」

「どうでした?」

「梢さんが作ったようには上手く出来なかったけど、前よりはましかな?」

「コツを掴めば、あとは慣れですよ」

にっこり微笑みながら返すと

「梢さん、ありがとう」

浅野さんが、目を細めて私を見た。

「お陰で決心ついたよ」

あ…奥さんの話だな。

「会われるんですか?」

「ん。あっちがどう言うかは分からないけど」

でも、いい表情をしてる。

「うまく行くと良いですね」

「そう思えたのは、梢さんのお陰だから」

え!?

「私は何も…」

慌てて否定するも

「梢さんに会ってから、すごくいい影響うけてるよ。俺の女神だな」

そう言って、浅野さんは微笑んでる。

「女神って…そんな」

大げさ過ぎ。

そんな大したことしてないのに。

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