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sugar-holic

第19章 俺の女神

会議室の前で浅野さんと別れて。

浅野企画から外に出て、駐車場に向かいながら、倉田くんに話しかける。

「商談、すんなり決まって良かったね」

「そうですね」

「サンプル出来上がるの楽しみ。私は2番目のロゴが気に入ってるんだけど」

「そうですか」

倉田くんの返事が素っ気ない。

素っ気ないって言うか…話す気がないような…。

「何か問題でも?」

「いいえ。特に」

だったらその態度は何なのよ!?

駐車場に着き、車に乗ろうとすると

「あ、打ち合わせしたいので、前に乗ってください」

へ?

急に言われて、動きが止まった。

「前って…助手席?」

「それ以外のどこに乗るんですか?運転します?」

一応運転免許は持ってるけど…地理が分かってない道は怖い。

「ううん、助手席で」

「じゃ、さっさと乗ってください」

言い捨てるように告げると、自分は運転席に乗り込んでいった。

…だから!!

敬語なのに、見下されてる感がものすごくするのは何でなの!?

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