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sugar-holic

第20章 久し振りだな

ビルを見て、もう一度ため息をつくと

「行きましょうか」

倉田くんにそう声をかけて、受付に向かった。

受付に立っていたのは、見覚えのある女の子。

確か…森本さん、だっけ?

「いらっしゃいませ」

「岐阜支社の松岡です。お疲れ様です」

社員証を見せて挨拶すると、にこやかな営業スマイルを返された。

「お疲れ様です。それでは三階のCルームへお進みください。案内は…大丈夫ですね?」

あ。覚えてくれてたんだ。

「はい、分かりました。ありがとう」

きっちり30度のお辞儀で見送られ、私たちはエレベーターに乗った。

倉田くんはふうっと息をつくと

「本社来るの、久し振りです」

「そうなの?」

「新人研修と入社式以来かも」

確かに。

支社も仕事面では独立してるから、普段は本社と行きかう事なんかないもんね。

…って事は。

それだけ大がかりな案件な訳だ。

気を引きしめてかからないとな。

心の中で気合を入れて、ミーティングルームへ向かった。

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